サン・ペドロ要塞(Fort San
Pedro、上写真)は、本国スペインから派遣された 初代フィリピン総督レガスピが 1565年5月8日より自ら陣頭指揮を執って建設を進めた要塞で、最初は木造の簡易なものだったという。しかし、フィリピン諸島群で併合が難航していたイスラム勢力からの度重なる攻撃に対抗すべく、1738年にサンゴ石を利用した堅固な城壁へ整備されたという。
初代植民地総督となった レガスピ総督であるが、高齢を理由に、結局、一度もマニラの地を踏むことなく、セブ島に滞在し続け、植民地宣言後の
1571年1月に、マゼランの命名した サン・ミゲル(セブ市)を ビジャ・デル・サンティシモ・ノンブレ・デ・ヘスス(Villa
del Santisimo Nombre de
Jesús、イエスの最も聖なる御名の村)へ改称して、さらに
1年ほど、当地にとどまり、そのまま病死を迎えることとなった。