ホーム
中国地図 ~
三国志 遺跡 ~
中国 オススメ
世界の城郭
日本の城
城郭都市 概説
歴史 雑学
当研究会 情報
世界地図 から
≫
デンマーク王国 首都 コペンハーゲン市
訪問日:2016年2月中旬 『大陸西遊記』~
デンマーク 首都 コペンハーゲン市 ~ 市内人口 195万人、一人当たり GDP 40,000 USD(全国)
➠➠➠ 見どころ リスト ➠➠➠
▼
クリック
▼
ローゼンボー公園 と 城館
▼
第二次大戦時代のドイツ併合下の デンマーク
▼
グリーンランド と デンマーク
▼
デンマークの外堀 と 防塁跡
▼
コペンハーゲン城塞 と クリスチャンスボー城館
▼
カステレット要塞
▼
1659年のスウェーデン軍による コペンハーゲン攻撃
▼
1801年のイギリス海軍との コペンハーゲン海戦
▼
コペンハーゲンの物価 と 鉄道(地下鉄)乗車券
コペンハーゲンでは、以下の道順で散策してみた。
まず朝に、ローゼンボー庭園内にあるローゼンボー城館を訪問した(
下写真左
)。前夜のうちに雪が降っていたので、雪景色の宮殿が撮れた。
ここは、デンマーク王室の 別館(夏の別荘)として利用されてきたものである(1606年に建設)。
基本的に中世を通じ、デンマーク王室は
クリスチャンスボー城館
を代々の居城としてきたが、宮殿が火災にあった時や、ナポレオン戦争時の英国との
コペンハーゲン海戦
(1801年)時には、国王がこの城館へ避難してきている。
地下に展示されている王冠の宝石とデンマークの王笏が有名らしい。
ここから裏手の オスター・ヴォルト通りに出る。
北欧の自転車置き場は、それにしてもオシャレだ(地下鉄ノアポート駅周辺)。上写真右。
スウェーデン
でもオシャレな自転車置き場を目にした。
さてさて、ストロイエの歩行者天国の一帯にタワー教会を発見した。中は天文台を兼ねた塔らしい。下写真左。
下写真右は、市庁舎前にあった電子温度時計の表示があるショップ。そのセンスに思わず、シャッターを押してしまった。この日は 2度だった。
そのまま南下し、デンマーク国立博物館(National Museum)へ向かった(
入場無料
)。
無料ロッカーに荷物とコートを入れて、館内の散策をスタート。
広大な展示スペースには、アフリカ、イスラム圏、アジア、日本などの文化品をはじめ、デンマークの古代から現在までの文物が解説付で陳列されていた。
特に、第二次大戦時代のドイツ占領に関する展示は充実していた。
ドイツにより併合されて以降、デンマークからは約 6,100人の 警察官、軍人、ユダヤ人、共産党員、反ナチ活動家らが強制収容所へ移送されたという。
その中で、死者は 10%の 600人だったそうだ。
収容所では、ポーランドや東欧地域の収監者とは区別されていたようで、ドイツに盟友とみなされていたデンマークやスカンジナビア諸国の出身者は死亡率が 10%程度で済んだという。これは食糧や衣類などがやや優遇されていた結果らしい。
また
戦時中
、デンマーク赤十字団は継続的なナチへの交渉の結果、看護団の派遣と物資の差し入れが許可されたという。このとき、病気に犯されていた収監者ら 200人をデンマークへ連れ戻すことに成功している。
奥の方の展示は、知る人ぞ知る、世界最大の島・グリーンランドに関するものだった。
ここはデンマーク領で、4500年前から人類が移住して住み着くようになったようである。当初からの原住民は、900年前に第二陣として移住してきた Inuit族から Tunitと呼称された人々らしいが、700年前には絶滅したとされる。デンマークは当初、島の海岸地帯の一部を占有させてもらう形で進出を図るも、後に全土を併合することとなる。
博物館
はあまりに広かった。見学後は、コペンハーゲンの外郭城壁や土塁があった外堀跡を巡ってみた。
現在は、散歩用の公園地区となっており、土塁部分は、多くの住居がひしめく住宅地帯となっている。下写真。
ここから 旧証券取引所、クリスチャンスボー宮殿博物館、国会議事堂を
通過
する。
なお、観光マップでもわずかに痕跡が確認できるが、このエリアは、当初、コペンハーゲン湾に浮かぶ 小島(スロッツホルメン島)であった場所で、1167年、アブサロン司教により海岸防衛のための要塞が建設されたことに端を発するという。下地図。
この要塞は、1370年、ハンザ同盟軍の攻撃により陥落すると、徹底的に破壊されてしまう。今日でも、この当時の要塞遺跡は、クリスチャンスボー城の地下で保存されているという。
そして戦後、この要塞跡にコペンハーゲン城塞が再建されることとなる。上は、1567年のコペンハーゲン城塞と城壁都市の様子。
最終的に 1730年、クリスチャン 6世によりコペンハーゲン城塞は解体され、新しい 城館(クリスチャンスボー城館)の建設が進められる。この後、2度の大火災で焼失してしまい、現在の城館は 1928年に再建されたものという。現在は、デンマーク皇室や政府の迎賓館として利用され、また、一部は、国会議事堂や内閣府、最高裁判所も入居している、デンマークの心臓部である。
ここから対岸にあるデンマーク中央銀行を横目に、官庁街・金融街を横断して、星型のカステレット要塞へ向かう。
ここは入場無料の
市民公園
となっている。下写真右は、1964年当時のもの。
カステレット要塞の土塁跡は生々しく保存されており、起伏がなかなか見応えがある。
一周はだいたい 30分程度でゆっくり回れる。城塞内には聖アルバニ教会や軍関連の事務所棟が入っているようだ。
1662年
にコペンハーゲン湾の入り口に建設されている。
その 2年前の 1659年9~10月にかけて、カール 10世率いるスウェーデン軍により首都コペンハーゲンは包囲され、凄惨な攻城戦が展開される(下絵図)。デンマークは ドイツ、オランダ、オーストリア(ハプスブルク家)の援軍を経て、危機を乗り切り、さらに、1660年2月13日のカール 10世の死去により、スウェーデン軍との講和が成立することで難を逃れている。
この
首都防衛戦
とデンマーク王国の凋落は、同王室と国民らに大きなショックを与え、以降、デンマークは絶対王政による軍備増強が図られていく過程で、このカステレット要塞が建造されたのであった。
たくさんの大砲を備えた要塞であったが、1801年のナポレオン戦争時のイギリス海軍らの攻撃で落城している。下地図。
帰路、付近のアマリエンボー宮殿を通過した(下写真左)。
ここは、門番の衛兵の姿が凛々しい。
この宮殿は、1794年2月に
クリスチャンスボー城館
が火災で焼失して以降、王室が移転され、以後、近代を通じて居所とした場所である。
現在もデンマーク皇室の冬の城館として利用されている。
また、運河沿いはまさにザ・ヨーロッパといった趣の街並みが(上写真右)!
たくさんの観光客が写真撮影していた。コペンハーゲンでも随一の写真スポットらしい。
ここから再び徒歩で、宿のある地下鉄 コンゲンス・ニュートーゥ(Kongens Nytorv)駅の広場まで戻った。
なお、コペンハーゲン市内にはちらほらと、
セブンイレブン
を見かけた。
ちなみに、当地のセブンイレブンはコンビニというより、ミニ百貨店といった印象だ。飲料水に関してだが、ローカルな スーパー(飲料水 500 ml ペットボトルは 2 DKK、2Lで 4 DKK)よりも 3倍程度の値段で売られている有り様だった。
日本でもコンビニはスーパーより割高だが、ここまでの値段差はもう別世界である。
コペンハーゲン空港から地下鉄にて、市内中心部へ移動する。 M2系統(黄色)でコペンハーゲン中心部まで 15分程度だ。
空港到着後、発券機(筆者が空港に到着した 21:00には、すでに有人カウンターの営業時間が過ぎ、閉まっていた)にて、 24 Hour Ticket 130 DKKを購入する。クレジットカード使用可。
発券機で発行する 24 Hour Ticketだが、Tourist Ticketのカテゴリーに入っている。ちなみに、72 Hour Ticketは 200 DKK。
機械により発券されると同時に、24時間がスタートする。黄色の打刻機での打刻は不要。
ちなみに、空港から市内までは 38 DKK(ゾーン 3)だったので、翌日夜 21:30までの 24時間を考慮すれば、翌日に 100 DKK以上を使用すればいいので、やはり空港到着早々から、24 Hour Ticketを購入するのがベスト。筆者は、翌日、
ヘルシンゲル
へ出かけることとなる(往復費をカバーできた)。
ちなみに、すべての博物館の入場料も込みとなっているコペンハーゲンカードだが、これは有人カウンターでないと購入できない。空港カウンターが閉まっている場合は、翌日などにコペンハーゲン中央駅内にある有人カウンターでも、購入可能。
チケット発券後、すぐに 24時間(もしくは 72時間)がスタートするので、黄色い打刻機に通す必要はない。カウンターのスタッフが発券日時を記入してくれるので、この直後から利用可能。
コペンハーゲンでは、クローネの現金準備は不要だろう。コーラ一本買うことから、スタンド式の簡易食堂、セブンイレブンなどの コンビニ、ローカルスーパーに至るまで、すべてクレジットカードが一般化している。
旅行者が短期滞在のために、わざわざクローネを準備する必要はないように思われる。
筆者は、手持ちの 50ユーロ分を空港でクローネに換金してみたが、換金手数料が 40 DKKと、為替手数料がかかり、相当なボッタクリに遭うことになった。しかし、やはり現金は多少なりとも準備できると安心だ。あとでの話だが、空港へ戻る地下鉄乗車券を券売機で購入するとき、カード使用方法(クレジットカード方式ではなく、暗証番号を入れて決済するデビットカード方式だった)が分からず、そのまま 硬貨(38 DKK)で購入した。
© 2004-2024 Institute of BTG
|
HOME
|
Contact us